障害者雇用でハローワークはどこまで使える?民間連携を含めた支援制度と利用の流れ

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障害者雇用を進めたい企業にとって、ハローワークは求人掲載から採用後の定着支援まで、幅広いサポートを無料で活用できる心強い窓口です。しかし、具体的にどんな支援が受けられるのか、どう利用すればよいのか、わからないまま躊躇している担当者も多いのではないでしょうか。今回は、ハローワークで受けられる障害者雇用のサポート内容と、利用の流れについて詳しく解説します。

ハローワークで受けられる障害者雇用のサポート

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ハローワークは、障害者雇用において企業が活用できるさまざまなサポートを提供しています。求人掲載から助成金の案内、法定雇用率達成に向けた指導、関係機関との連携まで、採用前後を通じた幅広い支援が特徴です。

ここでは、人事・採用担当者が知っておきたいサポート内容を詳しく解説します。

求人掲載

ハローワークでは、一般の求人票とは区別された「障害者専用求人票」を使って募集をかけることができます。一般求人とは窓口も様式も異なるため、障害のある求職者に向けてより明確に情報を届けられる点が大きなメリットです。

また、他社がどのような条件・職種で求人を出しているかを確認することも可能で、採用計画の参考にできます。

さらに、ハローワークのシステムを通じて求職者情報を検索し、自社の条件に合いそうな人材を見つけた場合は、ハローワークに面接調整を依頼することもできます。

採用活動の幅が広がるため、障害者雇用を初めて進める企業にとっても活用しやすい仕組みです。

トライアル雇用

トライアル雇用とは、障害のある方の適性や能力を実際の業務を通じて見極めるため、原則3か月間(テレワークの場合は最長6か月、精神障害のある方は最長12か月)試行的に雇用できる制度です。

書類だけでは判断しきれない実際の職場への適応力や業務とのマッチング度を、雇用期間中に確認できるのがメリットです。

適性がないと判断した場合でも、契約期間の満了という形で雇用を終了できるため、企業側のリスクを抑えながら採用活動を進められます。

障害者就職面接会の実施

ハローワークでは、企業と求職者が一堂に会する「障害者就職面接会」を定期的に開催しています。

通常の採用プロセスとは異なり、書類選考をはさまず多くの求職者と直接面接できるため、採用活動にかかる時間と手間を大幅に短縮できます。

一度に複数の候補者と接触できるこの形式は、採用担当者の工数削減にも有効です。参加を希望する企業は、事前に求人票を添えてハローワークへ申し込む必要があります。

開催回数は年に数回程度のため、採用時期を見据えて早めに情報収集しておくと良いでしょう。

ジョブコーチ(職場適応援助者)

ジョブコーチとは、障害のある方が職場に定着できるよう、障害者本人と受け入れ企業の双方を専門的にサポートする専門家です。

障害者本人に対しては、業務手順をわかりやすく整理したマニュアルの整備や、職場のルール・マナーの指導などを行います。一方、事業主や一緒に働く従業員に対しては、障害特性への理解促進、適切な配慮の仕方、働きやすい職場環境づくりに関する具体的なアドバイスを提供します。

双方向のサポートによりコミュニケーションが円滑になり、職場定着の安定が期待できます。ジョブコーチを活用したい場合は、地域障害者職業センターへ問い合わせるか、ハローワークを通じて紹介してもらうことができます。

職場適応訓練

職場適応訓練は、障害のある方に対して実際の職場環境のなかで訓練を行い、訓練終了後もそのまま継続雇用することを前提とした制度です。

訓練期間は通常6か月で、重度の障害を持つ方の場合は最長1年以内となります。訓練を受け入れる企業には、この期間中に「職場適応訓練費」が支給されます。

制度を利用するには、いくつかの条件を満たす必要があります。具体的には、訓練を実施できるだけの設備的な余裕があること、仕事を指導できる従業員を配置できること、そして訓練終了後も継続して雇用する見込みがあることが求められます。

正式な採用に向けた橋渡しとして活用できる制度のため、採用のリスクを軽減しながら長期的な雇用関係を築きたい企業に適した仕組みです。

助成金の案内

助成金の画像

ハローワーク等を通じて障害者を雇用した際に受け取れる主な助成金は、以下の3種類です。

1. 特定求職者雇用開発助成金

ハローワークなどの紹介を通じて、就労が困難な方を継続雇用する事業主に対して支給される助成金です。主に2つのコースがあります。

「特定就職困難者コース」は、障害者を継続雇用する場合に一定期間にわたって支給されます。

「発達障害・難治性疾患患者雇用開発コース」は、発達障害や難治性疾患のある方を継続雇用し、適切な雇用管理を行った上で報告した事業主が対象です。

2. トライアル雇用助成金

トライアル雇用を活用した企業に対して支給される助成金です。コースは以下の2種類があり、対象者や支給条件が異なります。

「障害者トライアルコース」では、就職が困難な障害者を対象に、3~6か月の試行雇用を行う事業主に対して月額4~8万円が支給されます。

「障害者短時間トライアルコース」は、週20時間以上の勤務が困難な精神障害者や発達障害者を対象に、段階的に勤務時間を延ばすことを目指して試行雇用する事業主に、最長1年間・月額最大4万円が支給されます。

3. 人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)

ハローワークが「職業訓練が必要」と認定した障害者を雇用し、就労に必要なスキルを習得させる訓練を実施する事業主が対象です。

訓練のための施設や設備の設置・整備費用のほか、運営費なども助成の対象となります。

助成金を利用する際の重要な注意点

助成金の活用を検討している場合は、求人票を提出する際に必ずハローワークの窓口にその旨を伝えてください。

特にトライアル雇用の助成金は、あらかじめ求人票に「トライアル求人」である旨を記載していないと受給できません。

採用後に申請しようとしても対応できないケースがあるため、制度の確認と申請の準備は採用活動の開始前に済ませておくことが大切です。

法定雇用率達成の指導

企業には、障害者雇用促進法に基づく法定雇用率(現在は2.5%、令和8年7月からは2.7%)の達成が義務付けられています。未達成の企業に対しては、ハローワークの雇用指導官が訪問などを通じて改善指導が行われます。

出典:厚生労働省「障害者雇用のご案内 ~共に働くを当たり前に~

具体的なサポートとしては、未達成企業に向けた求人開拓や人材紹介、職場定着を促すためのアドバイス、特例子会社の設立に関する相談対応などが挙げられます。

未達成の不足人数が多い企業に対しては、「障害者雇入れ計画」の作成が命じられ、その後の進捗確認も実施されます。未達成の状態が長期間続くと、最終的に企業名が公表される可能性があり、採用活動やブランドイメージに影響を与えるリスクがあります。

法定雇用率の達成は義務であると同時に、企業としての社会的責任を果たす上でも重要な取り組みです。

関係機関との連携

ハローワークは、採用の紹介・あっせんにとどまらず、採用後の定着支援や専門的な課題解決に向けて、地域のさまざまな関係機関と企業をつなぐ役割も担っています。

職場環境の整備や適職の相談が必要な場合は「地域障害者職業センター(ジョブコーチ)」を、生活基盤や精神面のサポートが必要な場合は「障害者就業・生活支援センター」や「福祉施設」を紹介するなど、課題の内容に応じて最適な支援機関につないでもらえます。

また、特別支援学校や医療機関、職業能力開発校など幅広い機関と連携しているため、自社やハローワーク単独では解決が難しい個別の悩みにも対応できます。

障害者雇用は採用して終わりではなく、継続的な定着支援が欠かせません。ハローワークを起点に専門機関とのネットワークを活用することで、長期的に安定した雇用環境を整えることができます。

障害者雇用でハローワークを利用する際の流れ

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ハローワークを通じて障害者を採用する際の基本的な流れは、大きく4つのステップで進みます。それぞれの段階でハローワークのサポートを受けながら進められるため、はじめて障害者雇用に取り組む企業でも安心して活用できます。

1. 相談・計画と疑問の解消

まず、ハローワークの専門窓口に足を運び、障害者雇用に関する疑問や不安を解消するところから始めましょう。「どんな業務を任せればいいか」といった具体的な悩みも、窓口で相談しながら整理できます。

疑問が解消できたら、採用人数・採用時期・担当してもらう業務内容といった採用計画を具体的に固めていきます。

2. 職場環境の整備

採用計画が整ったら、次は受け入れ体制の準備です。必要な設備の改善や、利用できる助成金の確認など、準備すべき事項をハローワークの担当者と一緒に整理していきます。

社内への周知や、配属部署のスタッフへの説明・研修なども、この段階で進めておくとスムーズです。

3. 求人の申し込み

受け入れ体制が整ったら、ハローワークに「障害者専用求人票」を提出します。仕事内容・勤務条件・待遇などを正確に記載し、求職者に伝わりやすい内容にすることが大切です。

トライアル雇用などの制度や助成金の活用を検討している場合は、必ず求人票への記載と窓口への申告をこの時点で済ませておくようにしましょう。後から追加・変更はできないため、抜け漏れのないよう注意が必要です。

4. 選考・面接

求人票に応募が入ると、ハローワークから連絡が届きます。その後、書類選考や面接を経て採用の可否を判断します。

障害のある方は職歴が少ないケースや、書類での表現が苦手なケースもあるため、面接の機会を必ず設けた上で人物・適性を丁寧に見極めることが重要です。

採用が決定したら、入社後の定着支援に向けた準備へと移行していきましょう。

まとめ

ハローワークでは、求人掲載やトライアル雇用、助成金の案内、ジョブコーチの活用、関係機関との連携など、採用前後を通じてさまざまなサポートを受けることができます。

「何から始めればよいかわからない」という段階でも、まずは窓口に相談することで、自社の状況に合った支援を一緒に整理してもらえます。

障害者雇用は、採用して終わりではありません。継続的な定着支援を重ねることで、本人にとっても企業にとっても働きやすい環境が育まれていきます。ハローワークをはじめとした支援機関をうまく活用しながら、長期的な雇用関係の構築を目指していきましょう。

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めぐるファーム編集部

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