やりがいある『めぐるファーム』の活用で築けた初めての障害者雇用実績とクルーとの信頼関係

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やりがいある『めぐるファーム』の活用で築けた 初めての障害者雇用実績とクルーとの信頼関係 ~21期連続黒字の成長企業が選んだ「特性を発揮できる環境」~

NEXT ONEが障害者雇用支援事業として運営するスマート農園『めぐるファーム』。このサービスを活用して、自社の障害者雇用を実現している企業の1つがクラブネッツである。同社では、どのような検討を重ね、『めぐるファーム』の活用を決めたのか。そして、現在までにどのような成果が得られているのか。同社において『めぐるファーム』の導入を主導した人事・総務部部長の渡部氏に、詳しく聞いた。
※記載されている情報は、2026年5月取材時のものです。

interviewee

株式会社クラブネッツ
経営管理本部 人事・総務部 部長
渡部 由紀(わたなべ ゆき)氏

創業以来、非常に大切にしてきた
人材に対する「こだわり」

――はじめに、御社の事業概要を教えてください。

当社は2004年に設立された会社で、お客さまとなる企業や店舗の販売促進、ひいては地域の活性化につながるシステムの企画開発から運用支援までを手がけています。代表的なところで言えば、LINEを活用したデジタルマーケティングシステムや業種特化型DXプラットフォーム、さらには地域密着型共通ポイントシステムを基盤としたCRMといった、デジタル販促のシステムを提供してきました。

―設立から21期連続黒字を達成されているようですね。

事業を支える「人材」は、当社の成長をけん引する大きな要素だと思います。当社は採用において、「普遍的価値観」と定義している、人として当たり前の性質をしっかりと備えているか、そしてそれを大切にしているかどうかを見極めます。たとえば、間違いを認める素直さであったり、人への感謝であったり、謙虚さであったり。そうした性質を備えていれば、お客さまに信頼される誠実な仕事ができるからです。創業以来、大切にしてきた人材に対するこの強い「こだわり」は、クラブネッツという環境の土台をつくっていますし、強みだとも感じています。そんな社員たちが、自らの特性を発揮して存分に活躍し、成果を出せる環境をつくりだすのが、私たち人事・総務部のミッションだと自覚しています

渡部氏がお話している写真

本当の意味で望ましいのは
特性を発揮しやすい環境を提供すること

―そのようなクラブネッツが、障害者雇用に向き合ったのは、どのような経緯だったのでしょう。

今から5~6年前、当社がIPOの準備に入り、法令対応のひとつとして認識していました。その後、社員数が100人を超える見込みが立ち、株式会社SHIFTのグループに参画したことで、本格的に障害者雇用の検討に入りました。というのも、SHIFTグループでは、法定雇用率の「全社達成」を経営目標に掲げており、実際に多くの会社で自社内での直接雇用を進めていたのです。当社でも、最初は自社雇用を模索したのですが、事業内容や業務特性の関係で、「どうしても障害者への業務の切り出しが難しい」との判断から、外部の障害者雇用支援サービスの活用を検討したのです。「外部サービスの活用は、本当の意味で障害者雇用になるのか」という議論も社内やグループ内で重ねましたが、当社では、個々のメンバーがそれぞれの特性を発揮して成果を出すことを大切にしていましたので、その観点からも、特性を発揮しやすい環境を提供して障害者の方々に働いてもらうことが本当の意味で望ましいことなのではないか、という結論に至りました。

―外部の障害者雇用支援サービスは、どのように選定していったのですか。

情報収集を重ね、実際にいろいろな雇用の現場に足を運んで、業務内容や職場環境について調べました。そのなかで、農園に関しては、植物の成長を日々実感でき、収穫の喜びも得られる、「やりがい」のある仕事だろうと感じました。実際、足を運んだ農園はどこも、障害者のみなさんが本当に一生懸命に働かれていて、収穫物を手に私に真剣に説明してくれることもありました。収穫物に自分の想いをちゃんと乗せているんですね。そうした姿を見て、農園型が障害者のみなさんにとって魅力的な職場であることがわかりました。

「土があり、陽の光を浴びて植物が育つ」
働く場として魅力的な自然の環境

―数ある農園のなかでも、『めぐるファーム』を選定した決め手はなんだったのでしょう。

農園については、屋内型、屋外型などいくつかのタイプがありましたが、そのなかで『めぐるファーム』は、まさに屋内型と屋外型の両方の良い部分を掛け合わせたハイブリッド型の環境でした。屋外ハウスの開放感がありながら、空調などの設備には投資がなされ、「こんな設備があるのか」と驚きました。なによりも、「土がある」「陽の光を浴びて植物が育っていく」という、無機質さがないところが働く環境として魅力的でした。

 ほかにも、初めての障害者雇用となる当社にとっては、「費用」も大きな課題でしたが、『めぐるファーム』は少人数、少額からミニマムな費用感で始められる料金体系だったことも選定の決め手の1つになりました。2025年6月から利用を開始し、現在は2名の障害者と1名のディレクターを雇用し、『めぐるファーム』を活用しています。  そしてもう1つ、農園の活用を始めるにあたって、当社がこだわったことがありました。

―それはなんでしょう。

「栽培して終わり、にはしたくない」ということでした。仕事で「成果」を重視する当社では、必ず栽培物の活かし方にはこだわりたいという想いを伝えたのですが、その際に「運営面も含めて、一緒に考えていきましょう」「『めぐるファーム』は、一緒につくっていくフェーズです」と言ってもらえたことも心強かったですね。実際に、農園の運営面などについても、さまざまな相談に乗ってもらっています。

渡部氏の写真

任せっきりにできるからこそ
任せっきりにはしない

―現在までに、『めぐるファーム』を活用した感想はいかがですか。

『めぐるファーム』では、働く障害者をクルーと呼びますが、当社の2名のクルーは農作業に情熱をもって向き合ってくれていますし、その姿から成長も感じています。クルーからは定期的にLINEやメール等で植物の生育状況などの報告が届くのですが、そこでは自分なりの分析を語ってくれることもあり、いまでは、その対策や次の目標などを自分たちから提案してくれるようにもなっています。

 実は最初のうちは、私が『めぐるファーム』を訪れてクルーと面談をしても、所属する企業への関心が薄いような印象もあったんです。もちろん、クラブネッツへの帰属意識などはゼロだったと思います。そこが当初、外部の障害者雇用支援サービスを活用する際の懸念の1つでした。農園型サービスを活用する会社の中には、導入後にほとんど農園を訪れない会社も少なくないという話も聞いていました。任せっきりにしようと思えば、できてしまう環境なんですよね。ですが、「うちは違う」という意識は最初から強かったんです。

―農園へは、かなり通われたんですか。

最初は特に、当社の代表からは、「そんなに行く必要があるの」と言われるほど通いました。正直、環境に恵まれた『めぐるファーム』に行くのは、ずっと社内にいる私にとってはリフレッシュにもなりますから(笑)。

クルーたちも、そんな私や農園を見学にきた代表をみて「定期的に足を運んで現場を気にかけてくれている」「面談に毎回同席し、なにか問題が起きていないかなどの状況を理解しようとしている」といった反応に少しずつ変わっていきました。そしてある時、「クラブネッツはちゃんと動いてくれている」という言葉をもらったんです。うれしかったですね。当社には、会社が好きな人間が本当に多いのですが、そうした本社の人間と同じように、かかわりの中で、会社や社員への興味や関心を感じるようになりましたし、「クラブネッツの一員」という感覚も伝わってきます。

『めぐるファーム』を訪問した帰りに、収穫物を本社に持ち帰ることもあるのですが、それをみて「今日は農園に行ってきたの?」と声をかけられることがあり、本社の社員たちも『めぐるファーム』やクルーたちに少しずつ関心を持ってくれるようになってきたことも、個人的にはうれしいことですね。

また、毎年期初に開かれる決起集会で、昨年は栽培した植物で装飾したフォトフレームを表彰者に手渡したことで、『めぐるファーム』が社内で話題になりました。言葉では「難しいよ」と言いながらも、フォトフレームを一生懸命に楽しみながら制作してくれたクルーの姿は、いまでも思い出しますね。

植物で装飾したフォトフレームの写真

『めぐるファーム』を活用した最大の成果

―最後に、障害者雇用をめぐる今後の目標を聞かせてください。

具体的に考えていることが2つあります。1つは、農園の栽培物を使ったワークショップを開き、教える体験をクルーにしてもらいたいと思っています。『めぐるファーム』が提携している『こども食堂』にて、5月の「母の日」にあわせて、お花をあしらったメッセージカードづくり等のワークショップを企画しているところです。

もう1つは、クルーを本社に招き、ほかの社員と顔合わせをし、社内の仕事も体験してもらう機会をつくることです。これは、『めぐるファーム』を利用した当初から考えていたことで、ずっとタイミングを図っていたのです。つい最近、親会社のSHIFT社が開いたファミリーイベントのサポートにクルーが参加したことをきっかけに、クルーの口から「まだクラブネッツの本社には行ってないな」という言葉が自然と出てきたんです。この機を逃がす手はないと思い、第1回目を3月に開催しました。ここまで信頼関係が築けたことは、自由度の高い取り組みが可能な『めぐるファーム』を活用した最大の成果ではないかと感じています。これから、本社で仕事する機会を通して、クルーの就業体験の機会やキャリア形成を実現していきたいと思います。

渡部氏の写真

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